インタビュー
» 2015年02月20日 19時00分 UPDATE

むき出しの目も守ってほしい――「JINS 花粉CUT」が生まれた理由

花粉症対策でマスクをするのは一般的ですが、鼻や喉よりもむき出しな目も、保護するべきなのではないでしょうか。花粉や黄砂、PM2.5、ちりなどから目を守る機能性アイウェア「JINS 花粉CUT」が生まれた背景を聞いてきました。

[園部修,ITmedia]
JINS 花粉CUT JINS 花粉CUT スリムデザインタイプ

 2月も中旬を過ぎ、杉花粉も飛び始め、既に目のかゆみや鼻水、喉の痛みなどに悩まされている人も増えてきているのではないでしょうか。花粉症に苦しむ人にとって、毎年やってくるこの季節をどう乗り切るかは切実な問題でしょう。

 花粉症対策といえば、花粉が体内に入らないようにマスクをしたり、目薬を差したり、抗アレルギー薬を飲んだりといったものがありますが、もう1つ忘れてはならないのが「メガネ」です。

 ジェイアイエヌで「JINS 花粉CUT」の開発プロジェクトに携わるマーケティング室 リーダーの井垣絢子さんは、「鼻や喉の粘膜よりも、目はむき出しなので、守ってあげないといけない」と言います。

 PC用ディスプレイのブルーライトを低減し、目の疲れを抑える「JINS PC」や、目の周りの湿度を高めに保持できる「JINS Moisture」など、いわゆる視力矯正が必要ない人でも利用できる「機能性アイウェア」をいろいろ開発してきたジェイアイエヌ。そんな同社が「JINS 花粉CUT」を開発するに至った理由と、実際の効果のほどを聞きました。

ジェイアイエヌ ジェイアイエヌ マーケティング室 リーダーの井垣絢子さん(右)とマーケティング室の渡辺里美さん(左)

「ゴーグル」はかけたくない

 JINS 花粉CUTが初めて登場したのは2012年。ジェイアイエヌがさまざまな機能性アイウェアを企画・検討する中で、メガネで花粉から目を守る、というアイデアが出てくるのは当然のことでした。製品としてはすでに世の中にあったものですが、まだ認知度も高くなく、知っている人も使いたいと思うような製品ではなかったといいます。

 「花粉から目を守るためのメガネは、以前から製品としては一般に存在していました。でも、そうした製品はメガネというよりは『ゴーグル』と呼ぶのがふさわしい形状で、とても仰々しいデザインでした。そのデザイン故に、効果があると分かっていても、それを付けて外は歩けない、という人も多かったんです。ですから、それを放っておくのはメガネ屋としていかがなものか、という思いもあり、『メガネに見える花粉症メガネを作ろう』となったのがきっかけです」(井垣さん)

JINS 花粉CUTJINS 花粉CUT JINS 花粉CUT スリムデザインタイプ(左)とパーフェクトフィットタイプ(右)
JINS 花粉CUTJINS 花粉CUT JINS 花粉CUTの2013年モデル(左)と2012年モデル(右)

 初代のJINS 花粉CUTは、テンプルの部分はやや太めだったものの、リムの部分は非常に細く、正面から見るとメガネに見えるデザインを実現していました。さらに年を追うごとにテンプルのデザインが一般的なメガネの雰囲気に近づいています。2013年からはキッズタイプも販売しています。2014年モデルでは、「スリムデザインタイプ」と名が付いていることからも分かるとおり、遠目には花粉症メガネかどうかは分からないレベルになっています。

JINS 花粉CUT JINS 花粉CUTは、モデルチェンジごとにテンプル(つる)部のデザインが変わってきている。奥が2013年モデル、手前が2014年モデル(スリムデザインタイプ)。機能は向上させつつ、見た目は“普通のメガネ”に近づいている

 ちなみに、デザインを追求する一方で、より高い花粉カット率を実現したモデルも登場しています。1月15日に数量限定で発売された「JINS 花粉カット パーフェクトフィットタイプ」では、“見た目”よりも機能を重視し、顔の形に合わせてフィットするフレックスカバーを備えて、すき間ができにくくしました。またカバー部分をクリア素材にして視野を確保したほか、くもり止めレンズを標準装備して、マスクと併用してもレンズが曇りにくくする工夫も加えられました。

最上位モデルでは98.7%の花粉カット率を実現

 JINS 花粉CUTが、デザインと機能のバランスを取っているポイントは、上から降ってくる花粉をしっかりとガードする形状になっていること。そして、透明のパーツを多用することで、極力一般的なメガネに近いデザインを実現していること。眼科医の監修のもと、目の周りを覆う形状のフレームを開発しています。

 杉やヒノキのおしべから風で飛ばされた花粉は、空気中に舞い上がり、やがて上から落ちてきます。なんとなく空気中を漂っているイメージがあり、周囲をすべてカバーしないと花粉が防げないような気がしますが、「上部のカバーが非常に重要」(マーケティング室 渡辺里美さん)なのだそうです。

 初代JINS 花粉CUTの、実際の花粉カット率は90パーセントでした。2013年に発売したモデルではこのカット率が93パーセントに向上。2014年のモデルは、98パーセントの花粉がカットでき、なおかつフレームは捕捉見えるスリムデザインを実現しました。最新のパーフェクトフィットタイプでは、98.7パーセントという高い花粉カット率を達成しています。

 この花粉カット率とは、両国眼科クリニックの深川和己先生が監修する実験で確認されている数字です。人頭模型の目の部分に、ワセリンを塗ったがカバーガラスを固定し、実験用チャンバーの中で杉花粉を噴霧して、カバーガラスにどれだけ花粉が付着したかを顕微鏡を使って計測しています。裸眼の状態を0%とし、それに対してどれだけ花粉が防げたかを数値化したもので、一般的なメガネでもおよそ51%程度のカット率はあるとのこと。

JINS 花粉CUT JINS 花粉CUTの花粉カット率を計測するテストのイメージ

 年々機能が向上しているのは、需要が高まる春に向けて、前モデルへのフィードバックを元に改良を施しているからです。店舗スタッフの声やユーザーの声、実際に使ってみた人の意見を聞き、さらには使っていない人に何が問題なのかを調査するなど、よりよい製品にするためのポイントを探っているといいます。

 今後もさらに花粉カット率を向上させたり、かけるのに抵抗がないデザインを追求したりといった改良を加えていくとのことです。

目を守る、という概念を広めたい

 その効果の高さのわりに、花粉症対策としてメガネをかける人の割合は、まだマスクより低いといいます。それはなぜなのでしょうか。

 「私たちの調査の結果、次の花粉症対策として、メガネを使ってみたいと考えていらっしゃる方は多いことは分かっています。おかげさまで、2013年モデルが出たときにはテレビCMなどで認知度が上がり、一時期は品薄になったりもしました。2014年も、引き続きピンク色の粉が顔に付着した広告などで認知は広がっていると思います。ですが、まだ体験していただいていないお客様がたくさんいらっしゃいます。そういった方に、まずは1本試してみていただきたいです。“目を守る”という概念を広めていきたいですね」(井垣さん)

 花粉対策メガネの存在は知っているけれど、まだ購入には至っていない――というのが多くの人の現状のようです。ジェイアイエヌの調査によると、使用した人の91パーセントが効果を実感しているというJINS 花粉CUT。マスクをしている人は、目の保護も考えてみがほうがいいのかもしれません。

 JINS 花粉CUTは、JINSのショップやロフト、ヨドバシカメラの一部店舗などで実際に装用してみることができます。「実際にかけて驚く方も多いんです」と井垣さんは言います。

 度なしのスリムデザインタイプなら、価格も3900円(税別)からと比較的入手しやすく、視力検査などをせずパッケージになっているものが買えるのも魅力です。つるしのものでも、鼻パッドやモダンの部分は自分に合うように調整が容易なのもポイント。もちろん度入りにしたり、くもり止めレンズに変えたりといったカスタマイズもできます。ちなみに人気はオーバルタイプで、6対4くらいで女性ユーザーが多いそうです。

 パーフェクトフィットタイプは、価格が5900円(税別)からになりますが、花粉だけでなく、黄砂やPM2.5のような異物からも目を守れます。PM2.5は花粉よりも硬い微粒子なので、目の粘膜を傷つける可能性があるそうで、それによって目の防衛機能が低下する恐れもあるとのこと。数量限定モデルとはいえ、まだ入手できるそうです。

 花粉症対策は、花粉が飛散し始める2週間程度前から実施しておくと、飛散後に対策をするよりも効果が高いそうです。ですので、早い人は年末から1月くらいには準備を始めるとのこと。花粉症は、とにかく原因物質を体の中に入れないようにすることが大切なので、鼻とつながっていて、なおかつ外にむき出しの状態になる目は、しっかり保護するべきなのでしょう。

 存在が気になっていた人も、そうでない人も、症状軽減につながる可能性があるJINS 花粉CUTで、目の保護を初めてみてはいかがでしょうか。

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