「体育の成績は2」だった女優がフルマラソンでサブ4を達成するまで――高山都さん:燃え尽きランナー救済計画
ランニングを始めたものの、続けられず挫折してしまった――そんな「燃え尽きランナー」にならないためのコツを探る連載を始めます。一緒にコツを探っていってくれる女優の高山都さんに、まずはお話を伺いました。
ここ数年、盛り上がりを見せ続けている「ランニング」ブーム。笹川スポーツ財団の調査によると、2012年時点で日本のジョギング・ランニング人口は1000万人を超え、東京マラソンや大阪マラソンといった市民ランナー憧れの大会の“当選倍率”は5倍とも10倍とも言われる。
その一方で、ランニングを新たに始めた人のうち、1年以上継続できたのは23%に過ぎないというデータもある(日本ランニング協会調べ)。実に8割近いランナーが、ランニングを習慣化できず挫折しているのだ。
本連載「燃え尽きランナー救済計画」では、こうした挫折を味わわないために我々ができることや気をつけたいポイントをさまざまな専門分野のプロに取材し、誰もが真似しやすい「コツ」という形にしてまとめていく。取材に同行してくれるのは、女優でモデルとしても活躍する高山都(たかやま・みやこ)さん。運動に対してずっと苦手意識を持ちながらも、人生2度目のフルマラソンで3時間42分という好タイムで完走してしまったという経歴の持ち主だ。
連載初回となる今回は、彼女がランニングを始めてからフルマラソンに挑戦するまでについてお話を伺った。
高山都(たかやま・みやこ)
1982年12月27日生まれ、大阪府出身。女優、モデルとして活動中。出演作に映画『容疑者Xの献身』、ドラマ『ガリレオ』(フジテレビ)、『ROOKIES』(TBS)などがある。プラチナムプロダクション所属。
体育の成績は2 「運動音痴」がハーフマラソンに
――ランニングを始めたきっかけは?
もともとすごく運動音痴で。小さい頃から体育の成績は2でした。球技なんかをやっても、球にもてあそばれちゃうような感じで。
でも、母が40歳のときにランニングを始めて、気付いたら大会の「40代女性の部」で1位を取っちゃうくらいのめりこんでいて。ものすごくストイックだったんですよ。そんな母の姿を見て、自分ではその頃は何もやっていませんでしたけど、ランニング自体は“遠くない”スポーツだったんです。
社会人になってからも特別な運動はしていなかったんですけど、2011年にYahoo!スポーツ(スポーツナビ)さんの企画で、「香川の丸亀ハーフマラソンに出てみませんか?」とお声が掛かりまして。最初はとにかく「21キロ!? ムリムリムリムリ!」って感じでした(笑)。でもやるからには完走したいし、それから徐々にトレーニングを始めました。
――最初からハーフマラソンですか。ちょっと身構えてしまいますね。
そうなんですよ。21キロっていう距離は、自分には未知だし予測もつかなかった。でも本番までは3カ月あったから、マイペースにコツコツと。当時はコーチにもついていなかったから、とりあえず走る習慣を付けることが大事だと思って、週に何度かゆっくりと4〜5キロを走っていました。
自分が飽きっぽいことは知っていたので、とりあえず靴だけ買って。でもその後ちゃんとウェアもそろえたら、やっぱり外に出たくなりましたね。音楽も大好きなので、聴きながら。「このアルバム良すぎるな……もう一周!」みたいな感じで楽しんで続けていました。
走ってみて分かったんですけど、私にはやっぱりごほうびが必要。走った後のビールももちろんそうなんですけど、「梅の花が咲き始めたな」とか、「水たまりがきらきらしてるな」とか、そういう小さなことだって自分にとってはごほうびなんです。
あとは、周りの人に「きれいになったね」って言われましたね(笑)。走り始めたのは20台の後半になってからですが、そのくらいから身体の衰えを感じ始めるじゃないですか。この衰えをもしかしたらランニングが食いとめてくれるかも? と思いました。母も喜んでくれましたね。
――まずは走る習慣を作ることに成功して。そこから本番まではどうでした?
練習で走る時間が、最初は15分だったのが20分になって、30分になって。距離も10キロに伸ばした頃から、Yahoo!さんがコーチ(プロトライアスロンコーチの青山剛氏)を紹介してくれて、足に負荷が掛からない走り方や体幹を鍛える方法を教わりました。
本番はものすごく調子が良かったんです。もともとWebサイトの企画だったから、「ぎりぎりで完走!」みたいな方が良かったのかもしれないけど(笑)、15キロ時点でもにこにこしてる写真が残ってます。コーチには「2時間半を目指してください」って言われてたんですけど、時計も持たずに走って、ゴールして記録を見たら2時間2分。「楽しかった! フルも走りたい!」ってゴールした瞬間にすぐに口に出していたんです。
それから、8カ月後の第1回大阪マラソンに向けて本格的にトレーニングを始めました。当たり前ですけど、ハーフとフルって全然違うんですね。フル向けの練習は……夏がほんとにつらかった。でも「ここを越えれば楽になる」と思って乗り切って、秋になったらだいぶ身体が軽くなりました。
大阪マラソン本番は、もともと4時間半を目指してたんですけど、結果は4時間11分。「腹筋で走る」とか「お尻がアクセルになる」とか、コーチに教えてもらったことが生きました。
――どうしてそこまで順調に進んでいけたんでしょう?
たぶん、「やりすぎないこと」が良かったんだとおもいます。走り始めた最初の頃は、膝を痛めちゃったりした時期もあったんですけど、そういうときは無理せず大人しく。走ることは「エンジンをかける」「スイッチをオンにする」ってイメージで、疲れる前にやめるのがポイントです。もうちょっと走りたいなというときは、休みの前の日に一気に走ったりとか。
「走ったら食べていい」とか「ベルトの穴を1個縮めたい」とか、ごほうびはやっぱり大事。あとは、もともと運動に苦手意識があって、変なプライドがなかったのも良かったのかもしれません。
「燃え尽きないためのコツ」を探しに
このあと高山さんは2度目のフルマラソンに挑戦し、4時間切り=サブ4を達成することになる。高山さんからは「やりすぎる前にやめる」「小さなごほうびをたくさん見つける」など続けるためのコツを伺ったが、それ以外にもどうやらポイントがありそうだ。
本人も気付いていない(?)燃え尽きないためのコツを探しに、「燃え尽きランナー救済計画」、始まります。
関連記事
- ソニー、ヘッドフォン一体型のスポーツデバイス「Smart B-Trainer」を3月7日に発売
耳に装着して走行ログを取ったり、楽曲を自動で選定したりしてくれるヘッドフォン一体型の「Smart B-Trainer」が日本で3月7日に発売される。価格は2万7000円前後。【17:53更新】 - 走ってドコモポイントをゲットできる「Runtastic for docomo」でやせられるか?(1)
運動好きにはたまらないアプリ「Runtastic」。そのドコモ版が始まった。運動をするとドコモポイントが貯まり、特殊なウェアも発売。運動嫌いのダイエットには有効なのか!? - 第7回 百花繚乱のフィットネスデバイスは、いかに生き残るか?
ウェアラブルデバイスといえば、今身近なのは健康管理に利用するフィットネスデバイスだろう。しかし、一部の機能はスマートフォンでも利用できるようになっている。専用デバイスの存在意義を考えてみる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
不二家の「プレミアムショートケーキ(国産苺)」が半額に! 3日間限定キャンペーン
-
中山美穂、金髪&ミニ丈の大胆イメチェンに視聴者びっくり! “格付け”出演の最新ビジュアルに「誰だか分からなかった」
-
日本エレキテル連合・中野、ネタで酷使し容姿に異変→手術を決断 「ダメよ〜、ダメダメ」でブレイク、2022年にがん公表
-
動物病院の会計中、振り返って愛犬を見たら…… “柴らしい”もん絶級の光景に「天使かよ!」「帰れるもんねw」
-
「ハンガー・ゲーム」出演俳優、撮影中の性的暴行被害を告白 泣きながら撮った当時の写真添え「すごくつらかった」と胸中明かす
-
ミス筑波大モデル、25キロ減量したビフォーアフターに「ホント凄い」 整形疑う声も「元々は埋もれてたようですね」
-
上沼恵美子さん直伝「ホタテの一番おいしい食べ方」に絶賛の声続々! 「発想が主婦目線」「マネして作ってみます」
-
【今日の計算】「8×4−2+1」を計算せよ
-
1歳赤ちゃん、寝ぼけまなこの謎行動が150万再生突破 「仕事の疲れ、吹っ飛んだ」「少し出ちゃったの可愛すぎ」
-
「めざましテレビ」“新お天気キャスター”が「美しすぎる」と注目 ミス東京GP獲得から約4カ月で
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
- 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
- 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
- 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
- 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
- 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
- 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
- パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
- “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
- 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
- 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
- 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
- 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
- “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
- 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
- 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」