コラム
» 2015年05月26日 13時00分 UPDATE

日本人に多い!? 「結核」の原因遺伝子が明らかに?

かつては「国民病」とも呼ばれた結核。イギリス、ケンブリッジ大学を中心とする国際研究チームによれば、結核の発症には遺伝子が関わっていることが判明したようです。

[Geno]
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 結核は、エジプトのミイラからも発見されるほど、人類の歴史とともに代々受け継がれてきた病気です。日本では、明治以降の産業革命による人口集中で蔓延し、かつては「国民病」とも呼ばれました。

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 世界では、未だに罹患率の多い病気となっており、世界保健機関(WHO)によれば、2013年には世界で約900万人が結核にかかり、150万人が死亡したとの報告がされています。 イギリス、ケンブリッジ大学を中心とする国際研究チームによれば、結核の発症には遺伝子が関わっていることが判明したようです。

免疫反応に関わる遺伝子が鍵?

 研究チームは、結核患者5500人と健康な人5600人のDNA解析を行い、遺伝的な結核のかかりやすさを調査しました。その結果、8番染色体上にあるASAP1遺伝子に変異がある場合、結核菌に感染しやすく、さらに感染した後に発症しやすい傾向があることが分かったようです。

 ASAP1遺伝子は、樹状細胞という免疫細胞の働きに関与しています。今までの研究で、結核菌に感染すると樹上状細胞の動きが悪くなることは分かっていましたが、ASAP1遺伝子との関係性は明らかとなっていませんでした。今回の研究で、結核菌に感染した場合、ASAP1遺伝子の発現は減少する為、ASAP1タンパク質も減少することが分かりました。つまり、樹状細胞の移動能力の減退は、ASAP1遺伝子の発現の影響を受けていたのです。

 まだまだ世界中で猛威を奮う結核菌。今回の発見により、新たな治療法の開発に期待したいですね!

<参考文献>

この記事は「遺伝子の?を!に変える」をコンセプトに、遺伝子に特化した国内外の情報を配信するサイト「Geno」から転載しています。


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