コラム
» 2015年06月20日 06時00分 UPDATE

くも膜下出血はどう防ぐ? 前兆となる症状は?

クモ膜下出血の原因や前兆となるいくつかの症状、また予防方法について紹介します。

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 くも膜下出血。みなさんも1度は聞いたことのある病名だと思います。でも、実際には何が原因でどのように発症し、どのような症状が出るのか詳しくご存じでしょうか。ここでは、クモ膜下出血の原因や前兆となるいくつかの症状、また予防方法について紹介したいと思います。

くも膜下出血はどう防ぐ? 前兆となる症状は?

クモ膜下出血って?

 クモ膜下出血とはクモ膜下腔(脳の表面は、軟膜・クモ膜・硬膜という3層構造でできており、クモ膜と軟膜の間の空洞部をクモ膜下腔といいます)が出血した病態の総称をさします。

クモ膜下出血の原因は?

 出血の原因としては、脳動脈瘤の破裂によることが最も多く、ほかには脳動静脈奇形からの出血、事故や転倒などによる頭部の外傷などがあります。

脳動脈瘤の破裂

 脳動脈瘤とは脳の血管の一部が膨らみ瘤(コブ)ができる状態のことです。元々の血管異常や高血圧や血流が影響となってできるとされており、40〜50代に多いとされています。膨らんでしまった部分の血管は引き伸ばされるので、必然と薄く・弱くなってしまい、結果的に破裂しやすい状態となります。

脳動静脈奇形からの出血

 脳の血管の発生異常によって正常ではない血管の形をとっているのが脳動静脈奇形です。そのため、脳動静脈奇形は正常な血管を持つ人に比べ破裂などで出血しやすい状態にあります。発症する時期としては、若年者(30歳代)が多いとされています。

クモ膜下出血の症状は?

脳動脈瘤の破裂

 多くは、「ハンマーで殴られたような強烈な痛み」と表現されるほどの、今までに経験したことのないような突然の激しい頭痛が起こります。また、吐き気やおう吐、意識を失うなどといった症状を伴うことが多いです。

 出血や部位によっては軽い症状で済むこともありますが、後遺症が残ったり最悪の場合そのまま死に至るケースもあります。

脳動静脈奇形からの出血

 けいれん発作が最も多く、出血の部位によっては頭痛や吐き気、意識障害などの症状が現れ、その症状はさまざまであるとされています。

クモ膜下出血発症後の後遺症は?

 出血した部位や出血量、発症後から治療に至るまでの時間などに応じて、症状や後遺症もさまざまです。軽度な場合は、治療後も今までと同じような生活を送ることもできますが、中には体のどこかに麻痺が残ったり、言葉がうまく話せない・言葉の理解がうまくできない、食事を上手に飲み込むことができない、視野が狭くなる、空間認識がうまくできない、記憶障害や意識障害などといった後遺症が残る場合もあります。

クモ膜下出血の前兆は?

 基本的にクモ膜下出血は、何の前触れもなく発症時に症状が現れるとされているため突然死としても有名な病気でもあります。

 では、出血するまでどうすることもできないのかと思われる方も多いでしょう。しかし、脳動脈瘤や脳静脈奇形により脳神経や脳組織が圧迫されるため、数日前からの血圧の乱れ、違和感のある頭痛やめまい、吐き気やおう吐、けいれんといった症状が前兆としてみられることがあります。

 もともとクモ膜下出血の危険因子(喫煙・高血圧・高コレステロールなど)がある方や上記の前兆が少しでも見られた場合は、すぐにかかりつけの病院などに受診することをお勧めします。

クモ膜下出血の予防方法は?

健康診断・脳ドッグを定期的に受ける

 元々の血管異常や血流の変化などによって脳にできたコブは、外から見えない分発見しづらい状態であると言えます。また、異常があっても発症するまでは無症状であることも多く、発症してから気付くというケースも少なくありません。

そのため、コブや血管異常がないかを早期に発見するために、定期的な受診は重要な予防法だと言えます。

危険因子を取り除く

 クモ膜下出血の危険因子として、喫煙・高血圧・総コレステロールの上昇などが挙げられます。

1. 喫煙

 喫煙による体への悪影響は多く報告されており、中でも脳血管への影響はクモ膜下出血を引き起こす大きなリスクとされています。そのため、禁煙を心掛けたほうが良いとされています。

2. 高血圧

 高血圧は、脳の血管に高い圧力がかかる分血管破裂のリスクも高まるとされています。高血圧を改善するには、食生活の改善や運動などが良いとされています。

詳しくは、「◯◯を食べると高血圧が改善される!?」をご覧ください。

3. 総コレステロールの上昇

 コレステロール値の上昇は高血圧や動脈硬化の危険因子とされており、結果的にクモ膜下出血などの脳卒中を引き起こす原因となり得ます。コレステロール値は、食事や生活習慣、適度な運動で改善することができます。

 また、ほかにも大量飲酒・肥満・糖尿病などもリスクとしてあげられ、生活習慣の改善はとても重要な予防法であるとも言えます。

まとめ

 今や脳卒中は日本人の死因の第4位、年間11.3万人が死亡する病気です(厚労省|平成 26 年(2014) 人口動態統計の年間推計より)。

 中でもクモ膜下出血は脳卒中死亡の10%強(厚労省|脳卒中ってどんな病気?より)と言われています。そのため、クモ膜下出血についての知識や予防方法、前兆となる症状などを頭に入れておくことで、もし知人や友人、または自分自身が発症してしまった時の対処法や対応などに少しでも役立つのではないでしょうか。

<参照リンク>

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