コラム
» 2015年09月19日 06時00分 UPDATE

羊は数えちゃダメ!睡眠学者が教えてくれる真実

「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹……」眠れないときによくやることですが、むしろ羊を数えると余計に眠れなくなることが発覚しています。不眠症の研究が進む中、これまでの通説(?)が覆されそうです。

[石原亜香利,ITmedia]

 「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹……」眠れないときには羊を数えればいいというこのおまじないですが、実際に効果はあるのでしょうか?

 イギリスのオックスフォード大学が2002年に発表した研究によれば、羊を数えるよりも、もっと効果のある「イメージ」が存在することが分かったそうです。むしろ羊を数えると脳が逆に覚醒してしまうという説もあり、昔からある「眠れない夜は、羊を数えなさい」という教訓は大きく否定されてしまいました。

ts_ish0919.jpg 羊を数えるのは逆効果!睡眠学者が教えてくれる真実

 実験の結果、人は羊を数えると、余計に眠れなくなることが分かりました。その理由は明確にはされていませんが、滝の流れるシーンのような、穏やかでリラックス効果のあるイメージを思い浮かべたほうが、羊を数えるよりも早く眠りにつくことができたのだそうです。

 確かに、羊をわざわざ一匹ずつ数えるという行為で、リラックスできる人はそういないでしょう。むしろ、数を数える行為自体で、脳が冴えてしまう可能性が高そうです。

「日本人だから」効果なし?

 一方で、「単調な音を聞き続けると眠りにつきやすい」というのは誰もが実体験で知っていることです。電車のガタンゴトンという単調なリズムの繰り返しは、まさしくゆりかご状態。思わず眠りを誘います。

 実は眠れないときに「羊が一匹、二匹……」と数えることも、この「単調さ」に関連しており、イギリスから伝わってきた慣習だといわれています。英語では「Sleep(眠り)」と「Sheep(羊)」の発音が似ていることから、スリープとシープをかけることで、眠りを誘発させる効果がある、と考えられていたようです。しかし、日本語に直してしまうと、「ひつじ」は眠りと何の関連性もないワードになってしまうわけで、どうやら羊のほのぼのとした雰囲気のイメージだけが受け継がれてしまったようですね。

 このことから、日本人はそもそも羊を数えて眠れる可能性は低いというわけです。もしかしたら、羊の代わりに、もっと日本人にとって身近な犬や猫などの動物を数えたり、米粒や大豆などの和食材をひたすら数えたりするほうが眠れるかもしれません。不眠に悩まされている方は、トライしてみる価値あり……でしょうか? いずれにせよ、羊に頼ることだけはやめたほうがよさそうですね。

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