やめられる?「寝室でスマホ充電」をオススメしない理由

» 2015年10月17日 06時00分 公開
[ITmedia]

 「トップに立つための睡眠法」を提唱するハフィントン・ポストの創設者、アリアナ・ハフィントン氏は、自分の寝室で携帯電話の充電をしないそうです。それはどうしても夜中に起きて画面を見たくなるから。一流のジャーナリストである彼女も実践している「寝る前スマホ」をやめるメリットとは何なのでしょうか?

「寝る前スマホ」はこんなにヤバい!

 2014年3月に厚生労働省健康局から発表された「健康づくりのための睡眠指針2014」には、主に中高生における「携帯電話」が及ぼす睡眠への影響に注意を促す文言が盛り込まれました。同資料によると、布団に入ってから携帯電話を使う頻度が多い若者ほど、睡眠に問題を抱えていることが多いのだとか。

 日本睡眠医学協会では、睡眠に障害がではじめると、それによってまず免疫機能が低下するとしています。いくら睡眠時間を削って仕事のメールチェックをしていたとしても、それで眠れなくなって病気にかかっていては元も子もありません。すぐにイライラしたり、記憶力が低下したり、慢性的な疲労を感じる。あるいは食欲ややる気がわかない、血圧が上昇する、ガンの発症リスクが上がるといった状況まで起こりえます。寝る前スマホが及ぼす影響は甚大なのです。

「寝る前スマホ」はどうしてヤバい?

 ではどうして「寝る前スマホ」がこのような影響を及ぼすのかといえば、答えはズバリ「ブルーライト」。ブルーライト研究会によるとこのブルーライトは、人が見ることのできる光の中で最も強いエネルギーを持っているのだとか。生物は1日24時間を1周とした体のリズム、サーカディアンリズムに基づいて活動しています。このリズムは人の目の網膜にある「第3の視細胞」(メラノプシン発現網膜神経節細胞)によってコントロールされています。この細胞は強い光=ブルーライトに反応するため、長時間にわたってブルーライトを浴び続けていると、体のリズムが崩れる、というわけです。

ハフィントン・ポスト創設者が「寝る前スマホ」をやめた理由

 冒頭でも触れたアリアナ・ハフィントン氏は世界でもトップクラスに忙しいビジネスパーソンです。しかしたとえどんなに忙しくても彼女は必ず8時間は眠るのだとか。彼女が睡眠を大切にするようになったのは、ある日過労で倒れて顔にケガをしたことがきっかけだったそうです。たかがスマホ、されどスマホ。ハフィントン氏のように倒れるまでは行かずとも、ここで見たようにサーカディアンリズムの乱れは多くのリスクを伴います。まずは寝室でスマホの充電を止めることからはじめてみませんか?

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