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» 2016年03月06日 12時00分 UPDATE

近未来の健康ガジェット:脳波を測り、音で快適睡眠に誘うスリープトラッカー「Sleep Shepherd Blue」

単に睡眠の状態を記録するだけでなく、よりよい眠りをもたらしてくれる製品が、Kickstarterで支援者を募集しています。すでに目標額を大幅に上回る金額を集めているこの製品、どんな機能を持っているのでしょうか。

[ジャイアン鈴木,ITmedia]

 睡眠時間とその質は健康のバロメーターであり、また日々の身体のコンディションを大きく左右します。現在、各社からが数多く発売されている睡眠計(スリープトラッカー)は、基本的に睡眠状態を記録するもので、よりよい眠りをもたらす機能を持った製品はほとんどありません。

 そこで今回紹介したいのが、Kickstarterで締め切りを19日残した3月6日時点に目標金額の1861%にあたる46万5253ドルもの支援金を獲得したスリープトラッカー「Sleep Shepherd Blue」です。

Sleep Shepherd Blue スリープトラッカー「Sleep Shepherd Blue」

 Sleep Shepherd Blueは、薄型スピーカーと、導電繊維の脳波計(Electroencephalograph:EEG)センサーを内蔵したヘッドバンド型スリープトラッカー。ほかのウェアラブルスリープトラッカーと異なるのは、脳波活動を測定し、特許出願中のバイオフィードバックシステムで、よりよい睡眠を促進する機能を搭載していること。

 Sleep Shepherd Blueに内蔵した脳波計で脳の活動を監視・測定しつつ、装着者の脳波の活動に応じて、薄型スピーカーからわずかに異なる2つの周波数の「バイノーラルビート」を発生します。バイノーラルビートは聴覚脳幹の一経路である「上オリーブ内側核(medialsuperiorolive:MSO)」で発生し、それにより脳のほかの部分が影響を受け、自然に睡眠状態に導かれるとのことです。単純なバイノーラルビートの音源とは異なり、Sleep Shepherd Blueはリアルタイムに計測した脳波データに基づき、その時点で発生させる周波数の組み合わせを決定しているので、より効果的だとメーカーは説明しています。なお脳波計センサーには医療グレードに匹敵するNeuroSky製が採用されています。

Sleep Shepherd Blue センサーは3カ所に設置され、左右には「バイノーラルビート」を発生する薄型スピーカーが内蔵されています

 Sleep Shepherd Blueは脳波活動を記録しつつ、ヘッドバンド内のモーションセンサーで動きや頭の向きなども記録します。つまりどの向きで眠ったほうが、より質のよい睡眠を得られるのか確認できるわけです。

Sleep Shepherd Blue 額のヘッドバンド内にモーションセンサーを内蔵しており、寝ている間の頭の向きを脳波とともに記録します

 またSleep Shepherd Blueにはスマートアラーム機能が搭載されています。起床用の特殊なバイノーラルビートで緩やかに脳を覚醒状態に移行させることで、快適な目覚めに導くことが可能とのことです。

Sleep Shepherd Blue コンパニオンアプリに起床時間をセットすると、その時間に目覚めるように段階的に起床用のバイノーラルビートがスピーカーから再生されます

 起床後にコンパニオンアプリを起動して「END SLEEP」ボタンを押すと同期を開始し、睡眠時間、睡眠品質、睡眠中の頭の向きなどの情報をグラフで表示します。コンパニオンアプリはiOS用とAndroid用が用意されており、すでにApp StoreとPlayストアで配信されています。

Sleep Shepherd Blue 睡眠レベルはAwake、Light、Deepの3段階で色分けされます
Sleep Shepherd Blue 睡眠中に頭が左、上、右のいずれの方向にどのくらいの時間向いていたか一目で確認できます。うつぶせ状態は“Other Orientations”として記録されるようです
Sleep Shepherd Blue Trendsのタブで、日、週、月、すべての期間の睡眠時間と、その睡眠品質分布を棒グラフで確認可能です

 バイノーラルビートは深い瞑想状態に見られるシータ波(θ波)を誘発するという説もありますが、現状その因果関係が科学的に解明されているわけではありません。Sleep Shepherd Blueのメーカーも、よくある質問コーナーで「すべての脳は働きが異なります」と記載しており、効果には個人差があるとしています。とは言え睡眠欲は人間の五大欲の1つに数えられているほどで、より快適な睡眠を望む人は多いはず。製品化の暁には、ぜひ入手してその効果のほどを試してみたいところです。ちなみに今なら199ドル(約2万3000円程度)で1台購入でき、6月以降の発送になるようです。

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