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» 2016年04月08日 11時35分 UPDATE

ソニーのスマートウォッチ「wena wrist」 製品版をチェック

ソニーがクラウドファンディングで資金を調達し、開発したスマートウォッチ「wena wrist」の出荷が始まりました。実機を入手したので、実際の出来がどうなのか、まずは簡単にチェックしたいと思います。

[園部修,ITmedia]

 ソニーが、クラウドファンディングサイト「First Flight」を通じて1億円超の出資を集め、製品化を果たしたスマートウォッチ「wena wrist」(ウェナ・リスト)の出荷が始まりました。まずはSilver(シルバー)の「Three Hands」モデルと「Chronograph」モデルから、順次発送されています。Premium Black(プレミアムブラック)のThree HandsとChronographは、このあと4月中旬以降の出荷となるようです。

 特別価格の限定モデルが売り切れたタイミングで発注した筆者の手元にも、第2陣の出荷分と思しきwena wristが届いたので、早速中身を見てみましょう。

wena wrist こちら側がwena wristのキモ
wena wrist wena wristのThree Hands Silverモデル

 wena wristは、時計部分はシチズン時計が設計・製造を手がけ、ステンレス素材「SUS316L」製のバンドの部分に、iPhoneと連携するおサイフケータイ(FeliCa)、通知用のバイブレーター、活動量計など、“スマートな機能”を組み込んだスマートウォッチです。文字盤がディスプレイになった製品とはコンセプトがまったく異なる、独自のスタイルが特徴です。

 腕時計としてのデザイン、機能はそのままに、スマートな機能をバンド部分に組み込んでいるため、一見スマートウォッチには見えません。時計部分は普通の時計として使え、スマートな機能はさりげなくFeliCaや通知をサポートします。

 そんなwena wristの実機を手にするのは、CEATEC 2015のブースで試作機を見たとき以来。量産品での出来をチェックします。

時計らしい四角い箱で到着

 外箱は、いわゆる腕時計のそれです。四角い箱の中に、本体と取扱説明書、充電用のクリップ、USBケーブルなどが同梱されています。腕の太さに合わせて調節が必要な、金属バンドの長さを変更するためのコマは、幅1センチほどのものが1つだけ同梱されます。追加が必要であれば、別途購入する必要があります。ただし、クラウドファンディングで購入した人向けには、エンドピース大(3240円相当)が2つ、プレゼントとして付属していました。

wena wrist 外箱はグレーのシンプルなデザイン。紙の包みには箔(はく)押しで「wena」の文字、中の箱にはエンボス加工で「wena」と刻まれています
wena wrist 箱を開けると本体。時刻はおおよそ合わせてあります
wena wrist 同梱品。充電用のクリップとUSBケーブル、長さ調整用のコマとピン、説明書、メッセージカードなどが入っています

バンドの長さ調整はコマの入れ替え・追加で対応

 バンドの長さの調整は、調整ゴマ(大)、調整ゴマ(小)、エンドピース(大)、エンドピース(小)を組み合わせて行う仕様。エンドピース(小)が出荷時には本体に付いています。筆者は右手首回りが165mm、左手首回りが162mmくらいだったのですが、出荷時の状態ではかなりぴったりで余裕がなかったので、エンドピースを同梱のエンドピース(大)2つに交換することでほどよい長さになりました。なお、「調整はお客様ご自身では行わず、時計修理店に依頼してください」と説明書に書かれていますが、一般的な金属バンドのコマ調整キットがあれば自分でもできます。

wena wrist 金属バンドは専用のコマで長さを調整します

 現在、調整コマの購入方法などが分かりやすい場所に記載されていないため、腕が太い人は快適に使えるようになるまで時間がかかるかもしれません。Three Handsで189mm、Chronographで186mmまでが最大サイズになります。バンドの幅は22mmです。

FeliCaやバイブレーター、バッテリーなどはバンド部に内蔵

 さて、このwena wristは、前述のとおり時計は普通の時計で、スマートな機能はバンド部分に内蔵されています。動作の設定はiOSアプリ「wena」で行う仕様で、アプリごとにどの色でLEDを光らせ、どんなパターンのバイブレーションで通知するかが設定できます。電話、Facebook、LINE、Twitterは最初から項目が用意されていますが、その他のアプリも設定から追加ができます。Notification(通知)を検出して転送してくれるようなイメージです。

wena wrist 大きな部分にFeliCaやLED、バイブレーター、基板などを内蔵。横にあるのは電源スイッチです。そこからバッテリーを内蔵したコマなどが、恐らくフレキケーブルでつながれています

 FeliCaの設定は、フェリカネットワークスの「おサイフリンク」アプリを使用します。現在利用できるのは、楽天Edy、iD、QUICPayの3種の電子マネーと、ANAのSKiPサービス、ヨドバシカメラのゴールドポイントカードの5種。NTTドコモが販売しているiPhone向けの「おサイフケータイジャケット01」とほぼ同じ仕様と考えられます。なお、iDは現在spモードの契約が必須ですが、4月12日にアップデートが予定されていて、spモード契約なしでも利用可能になるので、ドコモ以外の回線でiPhoneを使っているユーザーも、iDは利用できるようになりそうです。

 恐らくユーザーが一番期待しているであろう、モバイルSuicaへの対応については、残念ながら明確な発表はありません。おサイフケータイジャケット01が発売されてからおよそ1年半が経過していますが、特に進展がないことを考えると、wena wristも期待薄な気がします。

wena wrist 内側に来るバンド部分にFeliCaチップを内蔵。電子マネーは楽天Edy、iD、QUICPayが利用可能です
wena wrist 着脱時に広がるクリップ部は小さなパーツ側に付いています。両側のボタンを押すと外せます

専用のクリップで本体を挟んで充電

 バンド部分の充電は、同梱の洗濯ばさみのような専用充電器で行います。一番大きな本体部分の端部に用意された2つの端子に、ぴたっとはまるように充電器を付けると、micro USBケーブルをつないで充電できます。開発当初は充電クレードルを用意する予定だったようですが、出荷前に現在の形に変更されています。

 バッテリーは、1時間半の充電で約1週間持つとされています。実際にどれくらいの頻度で充電が必要かは、追ってレポートしたいと思います。

wena wrist 専用の充電用クリップを用意しています
wena wrist こんな風に本体部分を挟んで充電します

文字盤は見にくい

 なお、開発段階で、文字盤のコントラストが低く、視認性が悪いことを指摘されていたことから、改善をした、ということでしたが、改善されたのはBlackモデルのみで、Silverモデルは当初から変更はないとのことでした。ダークグレーの文字盤に黒い針という組み合わせは、晴天の屋外ではいいのですが、周囲がかなり明るくないと時間が分かりません。

 腕時計というと、針に蓄光材などが塗られているものも多いですが、wena wristの針には特にそういった加工もされておらず、薄暗い場所ではほとんど針が見えません。秒針だけが動いているのを確認できる程度です。先行販売で登場した限定のWhite Limited Editionがうらやましく感じました。

 ちなみに文字盤の直径は42mm。Apple Watchの42mmケースの縦の長さと同じサイズです。デザインが違うためかなり大きい印象があるかもしれませんが、腕に巻くと大きいとは感じません。

wena wrist Apple Watchと並べてみると、そんなに大きさに違いがないことが分かります

 なお、wena wristには活動量計機能などもあるので、詳細なレビューはしばらく使用したあとに改めて掲載したいと思います。

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