楽しく正しい歯磨き習慣を――子ども向け電動歯ブラシ「ソニッケアー キッズ」登場

フィリップスから子ども用の電動歯ブラシ「ソニッケアー キッズ」が登場する。Bluetoothを搭載し、スマートフォンやタブレットのアプリと連携。“正しい歯磨き習慣”を楽しく身につけることができるという。

» 2016年09月15日 17時52分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 フィリップス エレクトロニクス ジャパンは9月15日、子ども用の電動歯ブラシ「ソニッケアー キッズ」を発表した。Bluetoothを搭載し、iPhoneやiPadのアプリと連携することで、“正しい歯磨き習慣”が楽しく身につくスマート歯ブラシだ。10月上旬から全国の家電量販店などで順次発売する。

「ソニッケアー キッズ」とアプリに登場するキャラクター「スパークリー」君

 対象年齢は4歳から10歳頃まで。子どもが扱いやすいようにブラシヘッドは小さく、操作ボタンは大きめにした。毎分約3万1000回(毎秒500回)の高速振動は大人用と同じだが、横の動き(振幅)は小さくなっている。

本体カラーはブルーのみだが、ハンドル部に付属のスパークリー君ステッカーをはってカスタマイズできる

 動作モードは「やさしいモード」と、振動に慣れていない子ども用の「さらにやさしいモード」の2つ。通常モードの「やさしいモード」ではブラッシング時間が2分間に設定されているが、「さらにやさしいモード」は1分間からスタートして徐々に延びていき、1日2回使用した場合で90日後には2分間になるという。音波振動タイプの電動歯ブラシは、慣れていないと刺激が強いと感じるケースも多いため、時間をかけて慣らす仕組みを設けた。

スパークリーが正しいブラッシングを指南

 専用アプリ「ソニッケアーキッズアプリ」では、オリジナルキャラクターの「スパークリー」君が登場。歯磨き前に上手にブラッシングするためのポイントを説明したり、ブラッシング中にブラシの動かし方をガイドしたりする。

スパークリー君と一緒に歯磨き

 歯磨きが終了すると“ごほうび”がもらえる。ごほうびは、スパークリー君にあげる“おやつ”や着替え、背景など充実しており、子どもの“集めたい”という意欲を刺激するという。アプリの「保護者向け画面」では、子どもの歯磨き回数や時間がカレンダー形式で記録されるほか、オリジナルの“ごほうび”も設定可能。例えば「ハンバーグ」や「遊園地に行く」といった子どもの好きなもの、好きなことでやる気を刺激できる。

ごほうびゲット
ごほうびで着飾ったスパークリー君
保護者がオリジナルのごほうびを設定可能

 専用アプリの対応OSはiOS 9.0以上。Android版は2017年1月頃にリリース予定だ。

 ソニッケアー キッズの本体サイズは約34(幅)×232(高さ)×34(奥行き)mm、重量はブラシ込みで125.4g。内蔵バッテリーは、1日2回、各2分間使用した場合で約2週間もつが、充電には約24時間かかる。

しばらく歯磨きをしていないとスパークリー君がおねだりする

「歯の王様」は虫歯になりやすい

 新製品発表会では、歯科衛生士の青木薫氏が登壇し、5〜6歳頃に生えてくる初めての永久歯“6歳臼歯”の重要性について語った。6歳臼歯は咬む力が強く、また歯の“かみ合わせ”を決める重要な奥歯で、「歯の王様」などと呼ばれる。

歯科衛生士の青木薫氏

 しかし同時に「今まで歯が生えていないところに新たに生える歯のため、気づきにくい。生えてからしばらくは手前の乳歯より背が低く歯ブラシが届きにくい。完全に生えるまでに半年以上かかり、生え始めはエナメル質が弱いため、酸におかされやすい」といった傾向があるという。

 「歯の王様は虫歯になりやすいんです」(青木氏)

 このため、他の歯に比べて早い時期に失われることも多く、厚生労働省の「平成23年歯科疾患実態調査」では「60歳以降に余儀なくされた抜歯の原因をさかのぼってみると、20代の虫歯治療、さらに学齢期にできた虫歯が原因である可能性が高い」と指摘している。青木氏は、「6歳臼歯を使い続けるために幼少期からのケアが重要。また歯を磨くことは健康意識を育むことにつながる」として、正しい歯磨き習慣を身につけることの重要性を語った。

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