「万人に効く睡眠の特効薬」はあるか? 人工知能マットレス「MOORING」ができるまで(1/2 ページ)
2016年は、日常生活のあらゆるモノがインターネットにつながる=IoT(Internet of Things)の流れがますます加速した一年だった。そんな今年の締めくくりに、またユニークな製品の話を聞いた。“IoTマットレス”こと「MOORING」(モーリング)である。
MOORINGは、簡単にいえば「個人の眠りの状態にあわせて、布団の中の温度を最適に調整してくれるマットレスパッド」だ。マットレスの中に埋め込まれた電圧フィルムと、枕元に設置するセンサーで、眠っている人の状態(心拍数、呼吸、寝返りなどの体動)と寝室環境(室内温度、湿度、光度、騒音など)を測定する。これらのデータと、5万人の睡眠データをもとに導き出したという「最適な温度と睡眠の関係」を照らし合わせて、マットレスが発熱し布団内の温度を自動調節してくれる。
マットレスは入眠〜覚醒までの睡眠の5段階にあわせて、上半身、腰回り、足など部位ごとに温度を調節する。サイズはシングルとダブルを用意しており、ダブルに2人で寝る場合は左右でそれぞれ個別に動作する。
これは面白いなと思ったのは、MOORINGが使用する個人にあわせてさらにカスタマイズされていくという話だ。例えば、一定期間使用して「この人はいつも午前2時頃に入眠しているな」と認識されると、それからは2時の少し前からマットレスを温めておいてくれるようになるという。睡眠データは匿名で暗号化されてクラウド上に蓄積され、使用者が増えるほどにこうした精度が高まっていく。このあたりが、開発元が「人工知能マットレス」とも呼んでいるゆえんだ。
開発元のMIRAHOMEは、中国人が米国で起こしたベンチャーで、英オックスフォード大学で数学と科学を専攻していたAlice氏(CEO)をはじめ、北京大学や清華大学を卒業したメンバーがそろっている。MOORINGは彼らの最初のプロダクトで、米国のクラウドファンディングサイトであるIndiegogoで26万ドル(約2600万円)を集めて量産化が決定。現在は日本のGREEN FUNDINGでやはり出資者を募集しており、12月14日時点で目標金額の100万円に対して673万円を集めている(プロジェクトは2017年1月15日まで)。製品の発送は12月末からを予定しているそうだ。
現在の「ウェアラブルデバイス」に欠けていること
世の中に、ログを取って睡眠の質を測定してくれる製品はいくつもある。手首に巻く方式のウェアラブルバンドや、枕元に置いて使う睡眠計などだ。しかし、それらは単に「データを取ってくれるだけ」で、実際に睡眠の質を改善するためには、使用者本人が「寝る前に食事をしない」「PCやスマホを使わない」「入浴の時間帯に気を付ける」など行動を改める必要がある。
当たり前といえば当たり前のことだが、しかしこの点が睡眠改善にとって最大のネックであるともいえる。意思の力だけでは、人間はなかなか変われない。MOORINGの話を聞いて画期的だと感じたのは、「マットレス」という睡眠に関わる寝具そのものが、データを取るだけでなく、改善に直結する実践的なアクション(=温度管理)までこなしてくれるところだ。
そしてこの点が、現在の「センサーでデータを取得するウェアラブルデバイス全般」を見ていて、決定的に欠けている部分だと感じている。取ったデータを単に「参考にしてもらう」だけでなく、具体的なアクションにどうつなげるか、その“トリガー”をどう用意するか。IoTデバイスは、既にそこまで求められる段階にきているのではないか。
万人に効く「睡眠の特効薬」はあるか?
睡眠の質を考える上で、MOORINGはなぜ「温度」に注目したのだろうか。
先に書いた通り、開発元MIRAHOMEのCEOであるAlice氏はもともと英オックスフォード大学で数学と科学を専攻していた。博士号取得の日々の中で、学業と論文執筆、中国と英国の行き来などによりストレスがたまっていき、次第に睡眠に問題を抱えるようになっていったという。(次ページへ)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
-
元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
-
小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
-
築年数不明の平屋にある、ボロボロ床板をはがしてみたら…… 発覚したヤバい事実に「ビックリ!」「大丈夫でしたか?」心配と驚きの声
-
ママの足にくっつく生後7カ月の赤ちゃん、甘えてるのかと思いきや…… 計算された行動と「ちいこい後ろ姿がかわいすぎ」て目が離せない
-
「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
-
“作画軽減ガンダム”をガンプラで作成 → 使用パーツも最小限の再現ぶりに「完全に一致」「部品軽減ガンダム」
-
誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
-
21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
-
0歳赤ちゃん「(ママ来たっ!)」→喜びが抑えきれなくて…… 尊すぎるダンスが300万再生「心が浄化されていく」「朝から癒やされました」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
- 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
- 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
- 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
- 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
- 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
- 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
- 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
- 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」