人付き合いが面倒な人向け! 「駅や電車内での会話を楽に終える方法」を解説します人見知りの達人(2/4 ページ)

» 2017年01月18日 06時00分 公開
[中山順司ITmedia]

相手と逆方向の電車であっても、ホッとした表情を見せるな

 コーヒーをちびちび舐めながら駅に向かう道中は、「頼む……電車は逆方向であってくれ……」と祈る。同じ方向であろうものなら、電車内で数十分も会話をしつづけなければならない。親しくない相手との会話はつらい。そんなことより、文庫本の続きを読みたいのだ。

 改札を通過して、「えっと、どっち方向ですか?」と相手の帰宅方向を確認する。運命の分かれ道。そのとき、自分と逆方向であっても、ホッとした表情を見せてはダメだ。人見知りルーキーはここでミスを犯し、相手に「うわ……露骨やな」と悟られてしまう。顔をゆがめ、「それは殘念……せっかく親交を深めあえる機会だったのに……」と悔やむ表情をかいま見せよう。

 改札でサヨナラできればベストなのだが、発車プラットホームが同じというワナ(例:山手線での内回りと外回り)がある。相手が逆方向の場合、お見送り(or お見送られ)という面倒な儀式が待っている。先に電車に乗り込んだ側を、プラットホーム上のもう一人が見送るあの作業だ。この別れ際をいかに美しく行うか、ぎこちなさを徹底排除できるかは大人としての経験が問われるところ。

 まず、自分の車両が先に来た場合、「では! お疲れさまでした(ニコッ)」と会釈して乗り込む。ここでのポイントは、「列車に入ったあとに、決して相手の方を振り返らない」。1回会釈とあいさつを交わしたら、2度めは不要。ここで振り返ってしまうと、相手と再び目があってしまい、発車までの5〜8秒間、いまさら目線を外すのが心苦しくなって、微妙な空気が流れる。おっさん同士がはにかみながら見つめ合う姿は気持ち悪いし、実にバツが悪い。

 車内に乗り込んだら、心を鬼にして背を向けるように立つ。もしくは、人混みに紛れて死角に入りつつ、発車を待とう。物理的に視線を合わせられない状況を作るのだ。

ほほえみは絶やさず、タイミングを見計らって距離をとれ

 次に、相手の電車が先に来たときのケース。

 ドアが閉まり、電車が動きだし、相手が視界から消える瞬間まで律儀(りちぎ)に見送るべきか?

 「でも、そこまでの深い関係じゃないし……」

 では、車両に乗り込むやいなや、ダースベイダーのごとく踵を返して毅然と立ち去るのがよいのか?

 「それはそれで、手のひら返しのようで失礼っぽい……」

 私の導き出した技は、「相手が電車に乗り込むタイミングで、ジリジリと横にスライドしてフェードアウト」である。「じゃあ!」「どもども!」とあいさつを交わし、相手が電車に乗り込むタイミング(つまり、こっちを見ていないほんの数秒の間)で、自ら立ち位置を微調整して、相手の死角に入るのだ。

 相手の目線が合わない位置にさりげなく移動することで、その場から離れられる。このとき、大きなステップで歩き出すようにポジションチェンジしては、「あ、自分と一緒にいるのが嫌だったんだな」と悟られかねない。5メートルも移動する必要はない。ほんの50センチで死角は生み出せる。ここでの焦りは禁物だ。

 うまく死角を作り出せなかった場合は作戦変更。相手がこちらを見る可能性があるので、真顔に戻ったり、弛緩した表情は見せない。(振り返られても大丈夫なように)ほほえみは浮かべつつ、細かなステップワークでジリジリと後ずさりし、死角に入った瞬間に歩幅を大きくとって、素早く立ち去る。経験が求められる高等技術だが、精進して身につけてほしい。

同じ方向の車両に乗るハメになってしまう悲劇

 不幸にも帰宅方向が同じだった場合、腹をくくって会話するしかない。文庫本は翌朝の行きの通勤までお預けだ。

 電車車両内での話題選びは難しい。公共の場であるので、込み入った仕事の話はできない。おのずと毒にも薬にもならぬ話題しかなくなる。15〜30分のお茶を濁しつつ、「うわ……中山さんってコミュ力低……」と気付かれないように快活に振る舞うのだが、ほとんどの場合は次のような会話になってしまいがちだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」