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スマートウォッチのもう1つの解 「wena wrist」実機展示出資は正解と思えるでき

CEATEC JAPAN 2015で、ソニーのスマートウォッチ「wena wrist」の実機が展示されています。幕張まで行って見る価値があります。

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 幕張メッセで10月7日から一般公開が始まったCEATEC JAPANで、先日クラウドファンディングの目標額、1000万円をあっという間に達成し、現在約9000万円を超える資金を集めているソニーのスマートウォッチプロジェクト「wena wrist」(ウェナ・リスト)がブースを構えています。すでに出資を決めている人も多いかもしれませんが、国内では初披露となるこの製品、ブースでは試作機を実際に腕にはめたり、プロジェクト関係者と直接話ができたりします。

 wena wristは、時計の文字盤部分はシチズン時計が設計・製造を手がけ、ステンレス素材「SUS316L」製のバンドの部分に、iPhoneと連携するおサイフケータイ(FeliCa)、通知用のバイブレーター、活動量計など、“スマート”な機能を組み込んだ製品。あくまでも腕時計としてのデザイン、機能はそのままに、スマートな機能をバンド部分に分散させることで、一見スマートウォッチには見えず、時計部分は普通の時計として使える、いわゆるスマートウォッチとは違うアプローチをした点が注目されています。

wena wrist
wena wristのキモの部分。通知に合わせて、設定した色のLEDが点灯し、バイブレーターが震えて知らせてくれます
wena wrist
FeliCaチップも内蔵。iOSに対応した楽天EdyやiD(ドコモ限定)、ANA skipなどが利用できます

 9月にドイツで開催された家電の展示会「IFA」で世界に先駆けて実機が展示されましたが、日本国内では初披露となる今回。Webでしか見られなかったwena wristの実機を見て触れられる貴重な機会となっています。

wena wrist
wenaプロジェクトのブース
wena wrist
分解モデルも展示中

想像より軽いが質感は高い

 wena wristのブースには、SilverとPremium Blackの各色の「Three Hands」モデルと「Chronograph」モデルが展示されています。Three Handsは時針、分針、秒針の3本の針で構成される一般的な時計のデザイン、Chronographはストップウォッチやタイマーなどの機能を持つ小さな針も備えたデザインです。展示スペースの横にはプロジェクト関係者が常駐しており、実機を腕にはめたり、連携するiOSアプリの動作を確認したりできます。

wena wrist
Three Hands Silver
wena wrist
Chronograph Silver
wena wrist
Three HandsのPremium BlackとSilver
wena wrist
Premium BlackのChronographとThree Hands

 フルメタルのケースは、一見かなりの重さがありそうですが、時計部分とバンド部分の重さのバランスがいいせいか、腕にはめたときにはほとんど重さを感じません。見た目から受ける印象よりずっと軽いのに驚きます。質感は非常に高く、ステンレスの光沢感も上質。傷が目立ちにくそうな表面処理も好感が持てます。Three Hands Silverに出資をしたのですが、実機を手にするのが楽しみな出来でした。

wena wrist
FeliCaマークがある腕の内側部分に主な機能を内蔵します
wena wrist
横から見ると、バンドの部分がよく分かります。コマが2種類あり、太い方にバッテリー、細い方に機能を内蔵しています
wena wrist
美しいデザインを実現するため、留め具の部分も独自に開発しています

 ちなみに現在展示中のモデルは試作機のため、最終版になるまではまだ調整を続けるとのこと。展示会などに出展して得たフィードバックは、可能な範囲で製品版に反映していく考えだそうです。例えばPremium Blackモデルの文字盤と針はどちらもグレーで、コントラストが低く視認性が悪いという意見が多かったため、改善を予定しているといいます。

 文字盤がディスプレイになっていて、バッテリー駆動時間が短いスマートウォッチが多い中で、スマート機能部分のバッテリーが切れても、時計としては問題なく使える点や、iOSデバイスで外付けのカードなどを使わずにFeliCa機能が使える点は、注目に値します。実機を見に幕張メッセまで足を運ぶ価値はありそうです。

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