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2歳の息子が巧妙な婉曲表現で「抱っこ」をさせようとしてきますむすこの レベルが あがった!

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連載:「むすこの レベルが あがった!」とは

子供はささいなことでもどんどん吸収し、経験値を得てレベルアップしていきます。子供がいつの間にか覚えていた新スキルを、もうあまりレベルアップしない大人が解説します。

ライター:赤祖父

1980年生まれ。東京都在住。共働きの妻と2014年生まれの息子と3人暮らしをしている普通のサラリーマン。趣味はインターネットと旅と写真。


新スキル「とおまわし」(獲得時期:2歳7カ月頃)

 息子は抱っこが好きであまり歩きたがらない。この現代っ子め……と思うところだが、実際体重12kg近くともなると補助用具のない抱っこはかなりキツい。普通に歩けるのでできれば歩いて欲しいのだが、息子もまたあの手この手で抱っこをさせようとしてくる。

 例えば、「抱っこしないのが当然」の体で家を出て保育園に連れて行こうとする。すると息子は「あれ〜 今日は雨かなあ?」などと言い、「空が見たい」旨を申し出る。うちのマンションの共用廊下は塀が高めで、大人の目線でないと外が見えない。そういう疑問はごく自然なのだが、そこでまんまと「今日は晴れだよ」と外を見せようとしたら負けである。つまり外を見せるためには大人の目線の高さが必要→抱っこが必要→抱っこ成立! を狙っているのだ。

 わずか2歳半ほどでこのような婉曲表現を使ってくるとは思いもよらなかったので、最初は本当にびっくりした。子どもは純粋、まっすぐ、無垢……そんなのは自分自身の子どもの頃でもそこまでじゃなかったなとは分かっていたけど、こんなに早い時期からなのか……とちょっとショックを受けたのだった。


あくまでも「抱っこは手段であって目的ではない」というスタンス

 息子はほかにもこのような「とおまわし」のスキルを使うことは少なくない。お菓子が食べたいときには「お菓子食べたい」と言っても食べすぎのときは親に否認されることが分かっているので「お皿持ってくるよ?」とお菓子用の皿を持ってこようとしたり、大型スーパーの玩具コーナーのあるフロアに行きたいときは「エカレータ(エスカレーターのこと)乗りたいなあ」などと本当の目的を達成するために直接玩具が見たいと言わずに「エスカレーターをエンジョイしたいだけなんだ!」とごまかしつつフロア移動を画策したりする。京都の「ぶぶ漬け」の話ではないがよくもまあいろいろと考えるものだと感心する。

 抱っこの話に戻るが、雨の日に保育園に行くときは「レインコートを着てるときは抱っこができない」と徹底し教え、かつ例外を作らない(どうしても抱っこするときはレインコートを脱がせる)ようにした結果、雨の日は何も言わずとも自力で歩いてくれる。あとは妻が現在身重の身でしんどい状況を説明したら、それ以来妻には抱っこをせがまなくなっている。

 本当に困るシーンに関しては聞き分けをきちんとしてくれるところがすごいものだと思うし感動する。とはいえその代わりに私が一緒にいるときは常に私だけがず〜っと抱っこすることになり個人的な負担はむしろ増えたのだが。

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