コラム
» 2016年09月27日 06時00分 UPDATE

メンタルケアや旅行割引まで!? ウワサのIT系健康保険とは

IT系企業が加入できる健康保険の中には、制度やサービスが充実しているものがあるというウワサが。果たして一般的な健康保険と比べてどのような差があるのでしょうか。

[石原亜香利,ITmedia]

 IT系企業が加入できる健康保険が複数存在します。例えば、関東ITソフトウェア健康保険組合(ITS)や東京都情報サービス産業健康保険組合(TJK)などがあります。

 ITSへの加入には、IT系の事業を行う企業であることが条件として定められています。他にも関東甲信越地域10都県の協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入していること、従業員の平均年齢が40歳未満、扶養率が規定より上回らないなどの条件があります。いわゆる、IT系企業の若い層へ向けた健康保険組合となっています。

 TJKは、“IT企業のための総合健康保険組合”です。主に関東甲信越のコンピュータのソフトウェア・システムの開発・販売などの事業を行う企業が対象になっています。

 これらのIT企業向けの健康保険は、一般企業の多くが加入する協会けんぽと比べて、手厚い制度が設けられています。中でも特徴的な内容を見てみましょう。

健康保険組合

保険料の負担が通常より少ない

 健康保険は毎月給料から天引きされるのが一般的です。その額面を見て「えっ、こんなに?」と思いはするものの、仕方ないと思うしかないところもあります。しかし、IT系企業だけが加入できるITSやTJKでは、保険料が比較的安いのが特徴です。

 被保険者の一般保険料で比べると、例えば月の平均報酬が38万円の場合、協会けんぽでは保険料の月額は1万9000円ですが、ITSでは1万6150円です。ITSのほうが、毎月2850円安いのです。

病気やケガ、死亡などに「付加給付」がある

 通常、健康保険では、病気やケガ、出産、死亡に際して、法律で定められている「法定給付」が受けられます。病院で保険が適用される治療を受けた際には、3割負担で済みますが、これは健康保険組合側が7割を負担してくれているのです。

 そして、この法定給付に加えて、「付加給付」と呼ばれる、各組合ごとに独自に給付を行っているものがあります。ITSとTJKにはこの付加給付があり、協会けんぽにはないという違いもあります。

 ITSとTJKの付加給付には、通常の病気やケガの治療に対する「一部負担還元金」や「出産育児一時金」や「埋葬料」「埋葬費」などがあります。

 一部負担還元金とは、1カ月に同一の保険医療機関の窓口で負担した金額が、例えば2万円を超えた場合に、その超えた額が戻ってくるものです。つまり、同じ病院なら、1カ月に負担する治療費は2万円以内に収まることになります(高額医療費を除く)。

IT業界ならではの「メンタルヘルス相談サービス」も

 そのほかに注目すべき特長として、IT業界で今問題視されているメンタルヘルスへのケアに関するサービスがあります。

 TJKでは、東京、名古屋、大阪にメンタルヘルス相談室を設置して、心の健康をサポートしています。メール相談は無料で24時間受付、電話相談も通話料以外は無料です。

 ITSでも、メンタルヘルス対策セミナーを積極的に開催するなどして、メンタルヘルス問題に取り組んでいます。

健康増進系施設・旅行・レストラン・バーで割引が受けられる

 ITSには保養施設やトレーニング施設の使用時、旅行時、健保会館付属のレストランやバーなどの利用時に割引が受けられる特典もあります。

 例えば、本格イタリア料理や和風料理のコースが1000〜5000円で食べられたりします。健康に配慮した食材を使い、油分を抑えるなど工夫された「ヘルシーコース」が用意されているのは、さすが、といったところです。

 また、1万円までの補助金が出る旅行パックツアーを利用すれば、心身のリフレッシュのために気軽に国内・海外の旅に出ることもできます。

 就職や転職などで、IT系企業を選ぶ際には、企業がこれらの健康保険に加入しているかどうかも、選定の基準になるのではないでしょうか。

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