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» 2016年11月07日 06時00分 UPDATE

臨床心理士みらーのメンタルアドバイス:ストレスを軽くして不安を取り除く「心のダイエット」の具体的な方法

[みらー,ITmedia]

 現代社会はストレスフルな社会といわれています。確かに日々の仕事や生活の中で、ストレスがかかることはとても多いですよね。そしてそういったストレスに耐えながら、自分を抑えすぎていると、負担が蓄積していきます。

 そういった日々の生活による小さな負担の積み重ねが心の中の大きな“重し”となってしまうと、心身にいろいろな不具合が出たり、時には病気になってしまう事だってあります。

 そんなときは、こうしたストレス等の心にまとわりついてしまう“重し”を小さくしたり、取り除く事が必要になります。今回はこの「心のダイエット」についてお話ししたいと思います。心のダイエットは、心の中にたまった小さな負担や不安や不満、イライラなどを少しでも軽くするための方法です。

 「心の中にある不安や不満、イライラなどの気持ちを軽くする」というのは言葉にすると簡単ですが、実際にどうしていくかというとなかなか難しいですよね。そんな方におすすめしたい心のダイエットの具体的な方法を3つご紹介します。

1. 完璧主義にならないようにする

 完璧主義という言葉をご存じですか? 完璧主義とは、ちょっとした小さなミスでも許すことができず、その事にとらわれて悩んだり、後悔をし続けてしまう状態を言います。その結果、全ての事を完璧にしようとするあまり自分に対して過剰な負荷や責任といった「心の荷物」を背負ってしまうんですね。

 こういった過剰な負荷は心に重しとしてのしかかり、いろいろな不調の原因になってしまいます。ですので、この心の荷物を軽くする必要があります。

 ではどうしたらいいかというと、まずは仕事等の期間を決め、それを確実に守るために、「最初に思い付いたゴールに0.8掛けする」ことです。こうやって、完璧の認識を「全体の80%」くらいにしてしまいます。

 そうすると、見積もった期間内で安定的に仕事をこなせますし、そもそもが当初の80%で完璧ではない訳ですから、ちょっとしたミスも気にならなくなります。こうして心の荷物も軽くなります。

2. 人間関係を見直してみる

 悩み相談の中でも必ず上位にくるのが人間関係です。そして、人間関係やしがらみは時として、自分を締め付けるロープになったり、自分の心にのしかかる重しのようになります。

 こういったロープや重しは、緩めたり軽くしたりする必要があります。そのための一番簡単な方法は、「相手との距離を見直す」という事です。

 人間関係における距離感というのはとても大事で、相手によっては距離が近すぎるとぶつかりやすくなったり、嫌なところが目についたり、変な要求をされたりすることもあります。ですので、自分と他人との距離感をもう一度認識し、もしそれがつらいと感じたのなら、「少し距離を保つ」ようにすると効果的です。こうすることで、人間関係のロープや重しを緩めたり、軽くしたりできます。

3. 考えすぎないようにする

 何かをするときに、いろいろな事を考えてしまうのはよくある例です。これが建設的な事ならいいのですが、考えなくてもいいような事ばかりを考えてしまうとストレスや不満につながってしまいます。

 今、目の前にある事だけであれば、そんなに深く思い悩む必要もないのですが、「ああなったらどうしよう」とか「たぶんこうなるかもしれない」とかいった余計な想像ばかりをしてしまうと、心には余計な考えがたまっていってしまいます。こうして心に重しとなってのしかかっていきます。

 ですから、あれこれと先の事を想像だけで考えすぎないで、「今目の前にあることだけを集中して考える」ようにしていきましょう。そうすると、心の重しはだんだん軽くなっていきます。これは自分の心の考え方の癖ですので、急に変えていくのは難しいと思うかもしれませんが、意識してこういった考え方をする習慣をつけることが重要です。


  • 1. 完璧主義にならないようにする

 →「全体のタスクの80%」に余裕を持って取り組むようにする

  • 2. 人間関係を見直してみる

 →人間関係がつらい場合は少し距離を置く

  • 3. 考えすぎないようにする

 →先のことに思いをとらわれず、目の前にあることだけを集中して考える


 「心のダイエット」で精神的な“重し”を取り除いて、健やかな日々を過ごしていきましょう。

臨床心理士みらー プロフィール

みらー

 大学院修了後、専門学校の非常勤講師および、高校のスクールカウンセラーを勤め、同時期に教育機関での心理相談員および不登校対策事業の心理相談担当を歴任。

 現在は悩み相談掲示板サイト「ココオル」で相談員を務めるほか、活動領域を青年期支援に移し、地域若者サポートステーションにて若者支援も行い、年間のカウンセリングは1000件以上行い、相談支援に定評がある。


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