300万食の大ヒットも!牛丼チェーン夏の陣・ヘルシー志向合戦の行方は?
吉野家・松屋・すき家。おなじみの牛丼チェーンが、ヘルシー志向ブームに乗って、健康的なメニューを打ち出しています。各店舗のメニューの傾向に迫ります。
野菜たっぷり、低カロリー、糖質制限。生活習慣病やそのリスクへの懸念が高まり、健康が気になる人々の間では今、ヘルシー食ブーム。この夏、各牛丼チェーンもこぞって健康志向のメニューを打ち出しました。
吉野家の麦とろ系定食の健康効果とは?
吉野家は、2015年7月末から、「とろろ、麦めし、おくら」と食物繊維が豊富な食材と共に牛皿や鰻皿を食べられる「麦とろ牛皿御膳」と「麦とろ鰻皿御膳」を販売開始しました。8月26日時点で300万食を突破したことが発表されるなど、大ヒットとなっている模様です。
麦飯をはじめとした大麦食品には、「血中コレステロールの中でも悪玉コレステロール値を下げる」「内臓脂肪になりにくい」「食後血糖が上昇しにくい」などの効果があるといわれています。麦とろ飯は、いわゆるメタボ予防に貢献するメニューといえます。
そんな吉野家は、既に2015年5月から、温野菜11種類がたっぷり乗った、野菜のみの丼もの「ベジ丼」を販売していました。さらに6月には400kcal代(並盛)の「豆腐ぶっかけ飯」と「鶏そぼろ飯」を朝食メニューに追加。従来の牛丼だけでは不足しがちな野菜をメインに据えたり、低カロリーで安心して食べられたりと、これまでのジャンクフード寄りなイメージを覆しました。
松屋は山かけネギトロで勝負!
対抗の松屋はどうでしょうか。松屋ではこの夏、「山かけネギトロ丼」と「山かけネギトロ御膳」を提供。食欲が低下しがちな猛暑に、さっぱりと食べられる健康志向のメニューとしての登場です。松屋では毎年の定番となりつつありますが、うな丼以外で魚を使った丼ものというのは、牛丼チェーンの中でも珍しい試みといえます。
ネギトロに使われているマグロには、DHAやEPAという成分が多く含まれており、血圧やコレステロール値の正常化や、心疾患予防、アレルギー反応の抑制などさまざまな健康効果が期待できます。よって、食欲がないときの対策メニューとしてだけでなく、従来の牛丼の牛肉とは異なるヘルシー効果が期待できる一品といえます。
ただし、これらは発売から1カ月ほどで販売を終了。現在は食べることができません。Web上では「もう終わっちゃったの?」という声も見られます。
すき家は定番の牛丼にニンニクの芽!
すき家については、特別なメニューというよりは、従来のスタンダードな牛丼に、ニンニクの芽をみじん切りにしてトッピングした「ニンニクの芽牛丼」、ふんわりとした山かけの「わさび山かけ牛丼」、オクラとかつおぶしをトッピングした「かつぶしオクラ牛丼」などが、健康志向メニューの対抗馬と捉えることができそうです。
ニンニクの芽にはカルシウムやビタミンAが豊富。ビタミンAには動脈硬化やガン予防に役立つ効果があります。
※2018年3月22日11時追記:記事初出時、『山かけやオクラには、「ムチン」というねばねば成分によって、胃の粘膜が守られ、胃炎を予防してくれたり、タンパク質の消化吸収を助けてくれたりする効果があるといわれています。』という記述をしていましたが、動物性ムチンと混同させる記述であったことから、本文を削除訂正しました。
あれほど暑かった夏も急速に終わりを見せ、日々涼しさを感じるようになってきたこの頃。季節の替わり目、夏の疲れがドッと出てきそうな今こそ、牛丼チェーンを巡った際には健康メニューをチョイスしてみてはいかがでしょうか?
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