知らなきゃ損するファスティング――味覚が変わった? 食生活に改革が!:ヘルシーライフの新常識
せっかくファスティングをしたのだから、この機会に食生活を見直そう。なんて思っても3日坊主で終わりそうだな? 心配はいりません。無理をせずとも、自然に食事の改善も、食欲のコントロールもできる……はず。
断食が明けた後、復食期の最初に食べるおかゆに思わず涙した、という人を私は知っています。まあ、ぶっちゃけ、自分のことなんですけど(笑)。
以前なら、「味がうすい」とか「物足りない」などと言っていたであろうおかゆ……よりももっとゆるい重湯。塩も入れていない、単にだしで炊いただけの、おそらく普通の人が食べたら「味も素っ気もない」重湯です。でも、これが泣けるほどおいしいんです。断食後は。
経験した人ならわかる、いや、経験した人にしかわからないこの感覚。単に「自分の身体で確かめて」というのも無責任なので、ちょっと説明してみましょう。
イマドキの食事で鈍くなった味覚をリセット!
イマドキの食事は、味付けの濃いメニューが多く、それが味覚を鈍くさせています。人間は「慣れる」ことが得意です。たとえば、昔は大興奮で観ていたアクション映画が、今観ると、あれ? ぜんぜん大したことない。刺激に慣れ、どんどん過激なものを求めるようになった結果、昔のアクションでは満足ができなくなったのでしょう。
味覚にも同じことが言えます。濃い味付けを食べているうちに、もっと濃い味をほしがるようになります。そして、それに拍車をかけるのが化学調味料です。
外食をすれば、まず、間違いなく化学調味料が使われています。それに慣れてしまうと、濃い味同様、「素材の味を活かした本来の味」がうすく感じたり、おいしくないと思えたりします。舌が麻痺しているわけです。
ところが、わずか数日でも断食をすると、濃い味付けや化学調味料に慣れきった舌がリセットされます。鈍っていた味覚が本来の感覚を取り戻すため「味も素っ気もない」はずの重湯が、びっくりするほどおいしく感じられるのです。
食生活を一気に改善。もう、鈍い舌に戻らない!
復食期間は、単に胃腸をゆっくり動かしていくというだけでなく、素材そのもののおいしさに舌を慣れさせる期間でもあります。化学調味料を一切使わない薄味の料理を、ここで習慣づけてしまえば、ファスティングは大成功。味に対する感覚が驚くほどクルリと変わります。
しかも、断食が辛かった人ほど、食べられるありがたさを改めて実感できるはず。食に対する意識も変わり、「食べたいだけ食べる」などという悪習慣を自然に断ち切ることができるでしょう。
これまで外食やコンビニ食に慣れ親しんでいた人も、ファスティング後の「味覚を取り戻した舌」には、それらがとても刺激が強いものだと知るでしょう。ちなみに、筆者は猛烈な胸焼けに襲われました。せっかく取り戻した味覚です。食生活改善のチャンスを逃さないよう、化学調味料と濃い味付けとはすっぱり手を切りましょう。それが、健康への近道になります。
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